FPとして「iDeCo」と「つみたてNISA」の相談を受けてきた 2
「iDeCo」と「つみたてNISA」の相談の続きとなり、ポートフォリオ・証券口座・商品選択について記事を追記します。
前回「iDeCo」と「つみたてNISA」の違いやメリット・デメリットについてある程度概要を理解してもらったので、今回はどの証券口座を開設したら良いか、ポートフォリオについて相談してきました。
まず、証券口座ですが当初銀行などの対面して申し込む事も検討していたのですが手数料や商品のラインナップなどから、ネットでの証券口座開設を提案しました。
自分で途方銀行に行き資料を貰ってきていたので、確認させてもらいました。個別例は出しませんが、手数料や商品のラインナップ、商品の内容も全く良く無かったです。
代表的なネット証券口座で、楽天証券・マネックス証券・SBI証券が定番ですが、後述しますが、希望する商品 eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
があるかどうかで、マネックス証券かSBI証券をを提案しました。
続いて「iDeCo」で必要な手数料についての説明です
加入時
・国民年金基金連合会手数料 2,829円 がどの金融機関でも共通で掛かります。
掛金の拠出時
・国民年金基金連合手数料 月額105円(年間1,260円)
・事務委託先金融機関手数料 月額66円(年間792円)
・口座管理手数料 金融機関ごとに設定
給付時
・事務委託先金融機関 440円/1回
上記が必要な手数料となります。
口座管理手数料については、定番3社はいずれも「無料」となります。
金融機関によっては300円~500円近く掛かってくるところもあります。
仮に300円毎月手数料を20年間支払うとなると、72,000円もの支払いとなります!
一見小額でも、毎月の支払いとなってくると大きく影響があるので注意が必要です。
今回は、ポートフォリオを4パターンほど提案してみました。
相談者の要望として、毎回チャートを見ているのは嫌だ。一度手続きをしたら後はそのまま手を加えずに購入し続けたい。また、投資初心者である事からリスクをある程度抑えての提案。参考程度にGPIFのポートフォリオ、低リスクでの運用。後はバランス系のファンドを交えながらの提案となります。
①低リスク運用
日本債権をメインに60%組み入れ、後は日本株を25%、先進国株を10%とした教科書的なリスクを抑えたプランです。
過去20年間における最高リターン 年率22%
最低リターン 年率-18.5%
20年間の年率平均リターンも2.8%となっており、高くは直井ですが、かなりリスクを抑え暴落時にも、マイナスをかなり抑えられ安定的なポートフォリオです。
②GPIF
日本の公的年金(厚生年金と国民年金)のうち、年金積立金の管理・運用を行う独立行政法人が採用しているポートフォリオです。
過去20年間における最高リターン 年率34.7%
最低リターン 年率-28.5%
20年間の年率平均リターン3.8%とまずまずな成績となっております。
③預金・債権・全世界株式
このプランは、相談者が投資経験が無く、「iDeCo」「つみたてNISA」併用で運用希望だった為「iDeCo」で23,000円の枠を債権と預金で使い切り、「つみたてNISA」枠でリスクをとり10,000円分積み立てることを想定して提案しました。
過去20年間における最高リターン 年率15.6%
最低リターン 年率-18.4%
20年間の年率平均リターン2.6% 決してリターンが高くないですが、しっかりと
「iDeCo」の枠で元本割れリスクを押さえ、所得控除のメリットを得ながら「つみたてNISA」で3地域均等型(日本・先進国・新興国)で株式を購入するという提案です。eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等)あるいは、好みによって楽天VTIなどを組み入れも考慮。
④eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
株式3地域、(日本・先進国・新興国)、債権3地域(日本・先進国・新興国)
不動産REAT(日本・先進国)合計8資産を均等に構成。完全にほったらかし投資で相談者の性格、要望に合うポートフォリオ・商品の一つではないかと思われます。
過去20年間における最高リターン 年率44.8%
最低リターン 年率-41.6%
20年間の年率平均リターン6.8% リターン平均は高く、シャープレシオも高いがリスクも高めなので、ある程度資産変動を許容できる人向け。個人的には悪くないと思う投資商品の一つです。
提案結果
上記4つタイプのポートフォリオを提案しましたが、最終的には④のポートフォリオを選択しました。リスクを許容できる事と、リバランスの必要が無い事。過去のパフォーマンスを見てこちらが一番しっくりきたようです。
また、ある程度の資産も現在あるようなのでNISA(一般)を今後検討するとの事です。
一つ注意点としては、相場は波を打って上昇・下落をするものなので一時的に資産が目減りしても、投売り(安易なリバランス)しない。価格が下がっているときは、安く買えるチャンスでもあるということを理解してもらった上での商品選択をしてもらいました。
管理人自身も、もちろん「iDeCo」を利用していますが、約5年前に組んだものなので、再度組み直しを考えています。また、記事としても取り上げていきたいと考えています。長文お読みいただき有難うございました。
「myINDEX」を基に資料作成